ワンちゃんと安心して暮らす庭へ。
18年の時を経て進化した、クローズ外構
18年目のリニューアル。思い出を継承し、機能を高める
前橋市のS様邸。このお庭は18年前に私が手掛けさせていただいた、大変思い入れのある場所です。S様が大切に管理してくださったおかげで美しい状態を保っていましたが、ライフスタイルの変化に合わせ、今回は「ワンちゃんが走り回れるクローズ外構」へとグレードアップリフォームを行います。
かつてはオープンで開放的だったお庭を、フェンスとゲートで囲われたプライベートな空間へ。天然芝の管理から解放され、メンテナンスフリーな人工芝へ。そして駐車場も最新のカーポートへ。既存の良い部分は残しながら、安全性と快適性を飛躍的に高める全行程を、職人の視点で詳しく綴ります。
1. 伐採・解体:新たな庭の骨格づくり
リフォームの第一歩は、これまでの庭の「整理」から始まります。長年親しんだ植木たちですが、これからの管理負担とワンちゃんの遊ぶスペース確保のため、心を込めて伐採します。しかし、全てを無くすわけではありません。メインツリーであったシャラとヤマボウシは残し、夏には心地よい木陰を作るシンボルとして活かします。
「自分で植えた木を切るのは忍びない」というお客様の気持ちに寄り添い、我々プロが責任を持って作業を行います。20年近く大地に根を張った樹木の根は想像以上に強固です。重機を使って慎重かつ大胆に抜根し、新しい庭のキャンバスを整えていきます。
既存のカーポートはまだ使えそうに見えましたが、近年の群馬県で頻発する雹(ひょう)被害や突風リスクを考慮し、より強固なメーカー製品への建て替えを決断されました。安全は何よりの優先事項です。
2. 下地・基礎:人工芝のための完璧な盤面
「人工芝なんて敷くだけでしょ?」と思われがちですが、実は下地作りこそが命です。植木を抜いてフカフカになった地盤のままでは、すぐに凹凸ができてしまいます。まずは砕石を入れ、振動プレートで徹底的に転圧し、ガッチリとした路盤を作ります。
見落としがちなのが「水道メーター」の高さ調整。以前は芝に埋もれていましたが、今回は人工芝の仕上がりレベルに合わせてきっちりと高さを調整します。こうした細部へのこだわりが、仕上がりの美しさと使い勝手に直結します。
砕石の上には山砂を敷き、ミリ単位で不陸(デコボコ)を整えます。この平滑な面があって初めて、人工芝は美しく敷けるのです。曲線部分のカットは職人の腕の見せ所。隙間なくピタリと合わせます。
3. フェンス・囲い:安心と開放感の両立
クローズ外構の要となるフェンス工事。道路側や隣地側は、視線をカットするために目隠しタイプを採用。一方で、庭の内側や家から見える部分は、ワンちゃんの様子が見えるよう「メッシュフェンス」を選びました。
ここで重要なのが「脱走防止」の工夫です。敷地には勾配があるため、フェンスの下に隙間ができてしまいます。小型犬なら通り抜けてしまうこの隙間を、アルミ角柱を使って一本一本塞いでいきます。既製品ポン付けではできない、現場に合わせたオーダーメイドの対応です。
4. 門周り・リニューアル:可愛らしさから重厚感へ
18年前は扇状の可愛らしいデザインだった門柱も、今回のリフォームでイメージを一新。既存の門柱を解体し、シックなダークカラーの門扉とポストを採用して「大人の重厚感」を演出します。
既存のブロック塀を活かしつつ、高さを調整するためにブロックを積み増し。勝手口の門扉は、これまで少し寸足らずだったものを、高さを合わせた特注サイズのようにピタリと納めました。
5. カーポート・駐車場:強さと美しさの融合
新たに設置したカーポートは、三協立山アルミの「G1r」。耐風・耐積雪性能に優れた、まさに「最強クラス」の折板カーポートです。太い柱と梁が醸し出す安心感は別格です。
屋根材には耐久性の高いガルバリウム鋼板を使用。さらに、天井にはダウンライトを埋め込みました。これにより、夜間の駐車がしやすくなるだけでなく、防犯効果も高まり、何より夜の愛車が美しくライトアップされます。
暑い時期のコンクリート打設は、急激な乾燥によるひび割れリスクがあります。それを防ぐため、早朝からたっぷりと水を撒いて「水養生」を行います。手間はかかりますが、これをやるかやらないかで数年後の強度が変わってくるのです。
完 成:安心と快適が詰まったクローズ外構
ペットガードタイプのカーテンゲートで、敷地全体を完全にクローズ。
ワンちゃんが庭中を駆け回れる、安心で美しい空間が完成しました。
植栽スペースにも緑が戻り、無機質になりがちなフェンス周りに潤いを与えています。道路面も砕石からコンクリート舗装へ変わり、見た目も使い勝手も格段に向上しました。
S様、18年ぶりに再びお声がけいただき、本当にありがとうございました!
新しくなったお庭で、ワンちゃんと共に素敵な時間をお過ごしください。
